もう一人のキャリーさんとは、歴史上の人物。
両手に 聖書とまさかり を持って暴れまわった キャリー・ネイションさんを紹介です。
Wikipedia
彼女は1846年生まれ、(~1911)。
アメリカに禁酒時代というものがあったころの人物です。
大柄な女性だったらしく、身長は180cm。体重も80kg近くあったそう。
1865年に1度目の結婚。
しかし夫は大酒のみで、それがもとで子供を連れて離婚し、
元夫もまもなく酒が毒となり死去してしまいます。
これがもとで、彼女の「お酒」に対する憎しみは増幅したらしく、
後の「ある活動」に大きな影響を与えます。
2度目の結婚は1867年。
19歳年上の弁護士、牧師、新聞の編集者という手広い男と一緒になり
農園を経営。しかしノウハウなく、失敗。カケス=キツツキ戦争(?)にも巻き込まれ
その土地を後にします。
そして戻った土地の教会で夫は説教をする仕事にありつき、キャリーさんは
ホテル営業を行って成功。人生の安泰の時をようやく迎えたようです。
その頃からか、キャリーさんはキリスト教禁酒婦人連盟の地方支局を開局し
この連盟での精力的な活動を開始します。
カンザス州に求める蒸留酒の販売禁止を求めるキャンペーンをやってみたり。
しかし効果あまりないことで、活動はエスカレート。
バーテンダーにキツイ口を利いてみたり、酒を飲む客に手回しのオルガンで賛美歌を
演奏してみたりと、実力行使に歯止めが利かなくなっていったようです。
そしてついに、
聖書とまさかり の二つ名が付くような神の啓示を受けてしまいました。
1901年、努力の結果に満足しなかったものの神に対して直接の祈りを捧げ続けた
キャリーさんが、ついに受信をしてしまいました。
「手にあれ(粉砕用具)を持って酒場にいってぶっこわしてヨシ」
「責任は神が取るでよ。キャリーさんとはずっ友だから」
ワ王子主観では・・・そんな感じだったようです。
キリスト教徒ですもの。「神のお告げ」があればもう何も怖くない!と、
石の塊を持って酒場に出向き、
「
飲んだくれの末路から皆さんを救うために参りました」と宣言し、
石塊を取り出すと酒場の在庫の破壊。さらに2店舗のモノ(在庫)も破壊。
すると、なんということでしょう!?
同州をほどなく竜巻が襲い掛かり、これをキャリーさん曰く「神の是認の印」と認めて
もう止まらなくなってしまいました。
まっているのはもちろん
逮捕&罰金 → 釈放。・・・なのですが・・・
禁酒時代ですから、
世間がこの「やんちゃ」を許してくれた・・・いえ、逆に
「出来ないことをやってのける!そこにシビれる、あこがれるぅ!!」ということになり
フォロワーが増えてしまう不思議!
この破壊行為と逮捕の繰り返しで逆に名声を得たキャリーさんに、
さらに夫は言ってはいけない冗談を言いました。
夫「なあ
次はマサカリもっていけば?クラッシャーといったらやっぱりそれだろ?」
キャリーさん「あんた私にまともな助言もできるのね(にやり)」
・・・というわけで、ここに聖書とまさかり のキャリーさん爆誕。
一人で、もしくは(連盟の仲間)連れの女性には聖歌を歌わせながら酒場に乗り込んで、
歌と祈りを捧げながら、備品と在庫を破壊。
1901年から1910年も活動を続けちゃいました。
作戦名もあって「hatchetations」。夫は最高の助言をしてしまったようです(笑)
もちろんそれでも30回ほど逮捕されました。いくら聖戦でもこればかりは仕方ない。
でも巡業もしていました。お土産用の「まさかり」を販売して
その売り上げで罰金(最高で1万5千ドル相当になったことも)を払ってました。
活動費用=自前。罰金があるなら稼げばいいじゃない!
こうしてめでたく
カンザスシティからの立ち退きと再度の入市の禁止を裁判官から命令され、退去。
ただし活動は続け、粉砕者通信 という隔週の機関紙や、
"The Hatchet"(まさかり)という名の新聞を刊行。・・・持つべきものは旦那か?
そして有料で講義をしたみたり、見世物をする舞台で自分のフィギュアやミニまさかりを
売ってみたそうです。
Youtubeで稼ぐ人の動画の中身みたいな人生ですね(笑)
晩年、彼女はアーカンソー州ユリーカ・スプリングズに住まいを移し
そこで彼女はHatchet Hall(まさかり堂)として知られる家を建てます。
家の向かいにある泉にも彼女にちなんだ名前が付けられているそうです。
現在、彼女の家は1976年よりアメリカ合衆国国定歴史建造物に指定され、
保存がされているということで、神の啓示に従った結果、今ではエピソードを
多くの人から愛される人物になったようです。
うーん、みなさんこの人、どー思います?
ワ王子としては、ちょっと思考停止かな(笑)なにこの面白い人生。
ま、そうだね、
まさかりって、こんなに便利なんだねっ。とまとめておきます(笑)
逮捕されても罰金は稼ぎで払うから自分の思想にまっすぐに生きるよ!とか・・・
そんなのずるいわー、こういう人ならゲームいらないわー。